これって脱毛症?無毛品種について

 「あれ?うちの子こんなに毛が薄かったっけ?」「なんだか禿げてきた?!」というように、オーナー様が日常生活で気づきやすいのが「脱毛症」です。脱毛症にはさまざまな原因があるため、原因をしっかりと見極めることが重要です。

 その中でも、みなさんは無毛品種というものをご存知でしょうか?実は、生まれつき毛が生えない、または頭部や尻尾など、体の一部のみにしか毛が生えない品種があります。
今回は、この無毛品種についてご紹介していきます。

【チャイニーズクレステッドドッグ】

 チャイニーズクレステッドドッグは、この写真のように完全な無毛ではなく、頭部と足先、尻尾などに毛が生える品種です。体幹部は生まれつき無毛ですが、脂腺や汗腺の活動は正常です。人でいうニキビのような、コメドという毛穴詰まりが起きやすいという特徴もあります。

【スフィンクス】

スフィンクスも無毛品種として有名です。ただし、この無毛は常染色体劣性遺伝で生まれるとされ、実は完全な無毛ではなく、よく見るとうっすら産毛のような毛が生えていることがほとんどです。完全な無毛の場合は、ウルトラボールドと呼ばれています。



これらの毛のない犬や猫はアレルギーがあるヒトに対してはいいかもしれません。特に猫に対するアレルギーは毛に対するアレルギーという説があります。

 同じ犬や猫でも、品種によって全然違う特徴があるのが面白いところですよね。他にもヘアレスドッグ、ヘアレスキャットと呼ばれる品種はいますので、ぜひ調べてみてください!

当院は早朝7時から(日曜・祝日は9時〜)完全予約制で診療を行なっています。
夜の間に体調を崩し朝も治っていない場合や、朝からお仕事やご用事があって病院があくまで待てない。
そんな時に早朝の診療ですぐ対応させていただければと思います。

ご予約枠がない場合はお電話でお確かめください。(緊急時はすぐにお電話をください)

この記事を書いた人

獣医皮膚科認定医 門岡友子

この度「めぐり動物病院 元代々木」にて皮膚科専門診療を任されることとなりました。
皮膚疾患は動物病院への来院理由でも常にトップ3に入る疾患です。
また、アレルギーや感染症、免疫介在性疾患、腫瘍など、原因が多岐に渡るのも皮膚疾患の特徴です。
そのため、皮膚疾患の原因を一つ一つ丁寧に紐解き適切な診断を行い、ご家族に寄り添った治療を提案してまいります。
ワンちゃんネコちゃんの皮膚疾患にお困りの方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

経歴
・麻布大学獣医学部 卒業
・Vet Derm Tokyo 皮膚科第1期研修医
・ヤマザキ動物看護専門職短期大学 非常勤講師
・日本小動物ケースベースド情報ネットワーク(JCABIN)皮膚科担当講師