フィラリア予防の時期は気温で決定されています。
HDU(Heartworm Development heat Unit)という数値が犬のフィラリア感染期間の目安とされています。
この数値は毎日の最低気温と最高気温から算出されます。(気象庁のデータから気温がとれます。)
算出の仕方は参考までに
1日のHDFは1日の平均温度-14
平均温度=(最高気温+最低気温)÷2
感染開始日は1日HDUを加えて130を超えた日
感染終了日は直近30日の合計HDUが130という数値を切った時になります。
これを計算してくれている便利なサイトがありました。
物産アニマルヘルス株式会社
ここのサイトによると、
東京では5月5日が最も一番早く感染する可能性がある日、11月13日が最も一番最後に感染する可能性がある日とし、最終投薬は12月が推奨とあります。
さらに付け加えると、予防薬は飲んだら予防が持続するものではなく、感染してしてしまっているかもしれない感染初期のフィラリアを退治するものなので、感染初期に投薬が必要で、投薬直後に蚊に吸血されフィラリがが体内に入りその後投薬しないでいると感染が成立します。また予防が1ヶ月以上あいてしまうと感染フィラリアが予防薬で死なない時期まで成長してしまいます。
もし11月初旬に投薬を終えてしまったら、その後に蚊にさされて感染したフィラリアは知らず知らずのうちに成長して感染が成立します。症状が出てくるのはもっと後になりますが。
では、東京では11月14日に予防薬を飲ませて終了すればいいのか?というと、多少の温度の変化でかわってしまうため、誤差や温度のずれがあっても安心できるように12月の末に投与終了(飲ませている日によっては1月の初旬)することを推奨しております。
特に近年は温暖化で気温が上昇してきていますので、これがまた数年たつと予防時期の延長が言われるあるかもしれません。
フィラリア症は治療が難しく死に至る病気です。
もし早期に発見され治療がうまくいっても肺や心臓に後遺症が残り、疲れやすい、咳が消えない等の症状が続き、生涯投薬が必要になる怖い病気です。
今は多くの犬が予防をしているので感染犬が減り、フィラリアがいる蚊も減っていますが、野生動物も感染するためフィラリアがいる蚊は存在しています。
最後まできちんと飲ませて防げる病気は防ぎましょう。
ご不明点があればご相談くださいね。