「うちの子は同居の子と比べるとよく息があがるので心配です。心臓、悪いでしょうか?心臓の検査をしたほうがよいですか?」と
ご質問をいただきました。
一見元気そうなワンちゃんでしたが、確かにみんなで同じ環境にいて高齢とは言えない年齢の子なのでオーナー様のご心配は納得です。
心臓の検査には
- 身体検査 聴診:心臓拍動の音質やリズムを聴く
- X線検査(レントゲン検査):心臓の輪郭、形や大きさをチェック。肺も一緒に確認できます
- 超音波検査(エコー検査):心臓の動きや内部の観察。心機能も確認できます
- 心電図検査 :心拍の速さやリズムを確認。不整脈を検出します
- その他に、血液の酸素濃度の測定、血圧測定および血液検査で心臓から出るバイオマーカーをチェックすることもあります
3.の心エコー検査は心臓の中までリアルタイムで観察でき、心臓の病気を検出する感度が高い検査になります。通常麻酔も必要なく検査自体の負担が少ないのもメリットです。
この子には実際にどの検査をご案内したかというと
もう少し詳細に症状をうかがう。いつから、どんな時にどんな風に息があがりのか。その頻度は?
また、心臓病以外にも息があがる、あるいは息があがっているようにみえる症状が出る場合があるため、他にも普段のご様子をたくさん伺って検査が必要なのか、必要であればどの検査が適しているのかご提案します。
心臓病はすごく重症な子から、少しだけ気になる症状がある子、まったく症状がない子で検診でみつかるケースがありますが、この子のように少し心配という子ですべての検査をするとオーナー様の負担がかかってしまいますし、実は心臓の検査だけして他の病気を見逃してしまうかもしれません。
そのため、症状だけで検査を決定するわけではなく・・・
犬なのか猫なのか、その種類は何なのか、年齢は?お顔の形や体格は? これらの情報がとても大事になってきます。
この子は犬種や顔の形、体格の特徴、そして横になった時も少し症状出るなどの追加情報をいただけて、主に口や喉周囲の検査をお勧めする必要があると判断しました。
心臓の検査に関しては今回は症状や身体検査や犬種から考えると心臓自体に病気がある可能性は低めなので、健康診断として実施するかどうか。費用はこのくらい、性格的にも検査自体はスピーディーにできそうですが…などなどご相談をして検査内容を決めすすめていきました。
些細だけど気になる症状がある場合、どんな検査があるのだろうと気になった時は気軽にご相談くださいね。