ノミアレルギー性皮膚炎とは、特にノミの唾液に対し体がアレルギー反応を起こし発症する、アレルギー性皮膚炎です。
寒くなったこの時期でも遭遇することがあるので、ご紹介させていただきます。
【ノミアレルギー性皮膚炎】
犬猫に寄生するノミは、ネコノミとイヌノミです。ただ、犬猫のノミ刺咬症の多くはネコノミが原因とされています。イヌノミは寒暖に弱いため、全国的に少ないです。単純に猫ならネコノミ、犬ならイヌノミというわけではないところが面白いですよね。ノミは地上から動物の体表まで色々なところで活動することができます。
【症状】
ノミアレルギー性皮膚炎はアレルギー性疾患のため、ノミの数が少ない場合でも発症します。ノミの唾液が抗原となり、ノミに刺された場所以外の箇所にも皮膚炎を起こします。腰背部の痒みや皮膚炎が特徴的な分布になるので、覚えておくと良いでしょう。
【診断】
ノミの検出により診断をします。
細かい目のノミ取り櫛を使って、ノミの検出をします。また、ノミ糞の検出によっても診断が可能です。ノミ糞は一見黒いのですが中には血液が混ざっているため、ノミ糞を濡らしたガーゼなどで潰すと、赤茶色に変色するためすぐにわかります。
【治療】
治療は駆虫薬により行います。スポットオン製剤や経口投与薬、フレーバーの付いたチュアブル製剤などあるため、投与しやすいものを選ぶと良いでしょう。また、アレルギー性皮膚炎に対してはステロイドが有効です。
ノミアレルギー性皮膚炎は正しく診断と治療がされれば完治できる疾患です。
また、ノミの予防は寒くなってもノミがいなくならないため年中忘れずに続けることが大切です。
お困りの際は、お気軽にご相談ください。