犬アトピー性皮膚炎の症状の分布

犬アトピー性皮膚炎は、症状の分布が特徴的です。

基本的には左右対称性に症状が現れ、特に皮膚が擦れるところ、皮膚が薄いところに症状が出ます。

症状の分布

・口の周り

・目の周り

・耳介

・肘

・腋窩(わきの下)

・鼠径(内股)

・趾間(指やパッドの間)

これらの場所に赤みや脱毛色素沈着やゴワゴワとした皮膚炎(苔癬化*)が認められ、さらに痒がる様子が見られるようなら、アトピー性皮膚炎の可能性があります。

この症状だけでアトピー性皮膚炎の診断はできませんが、痒みや皮膚炎でお困りの方はぜひ一度ご相談ください。


*苔癬化:象の皮膚のように皮膚が慢性に硬くなって厚くなった状態。掻いた刺激でさらに痒みが出てまた掻いてを繰り返し起こる。

この記事を書いた人

獣医皮膚科認定医 門岡友子

この度「めぐり動物病院 元代々木」にて皮膚科専門診療を任されることとなりました。
皮膚疾患は動物病院への来院理由でも常にトップ3に入る疾患です。
また、アレルギーや感染症、免疫介在性疾患、腫瘍など、原因が多岐に渡るのも皮膚疾患の特徴です。
そのため、皮膚疾患の原因を一つ一つ丁寧に紐解き適切な診断を行い、ご家族に寄り添った治療を提案してまいります。
ワンちゃんネコちゃんの皮膚疾患にお困りの方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。

経歴
・麻布大学獣医学部 卒業
・Vet Derm Tokyo 皮膚科第1期研修医
・ヤマザキ動物看護専門職短期大学 非常勤講師
・日本小動物ケースベースド情報ネットワーク(JCABIN)皮膚科担当講師