〜ウッド灯検査〜
皮膚疾患の診断をするために欠かせないものが「皮膚科学的検査」です。
エコー検査や内視鏡検査のような派手さはないのですが、この皮膚科学的検査によって私たちはさまざまな情報を得ることができます。実際の診察でも検査風景を直接目にすることが多いと思うので、順番にご紹介していきます。
【ウッド灯検査】ウッド灯とは、波長365nmの紫外線を出す光源と拡大鏡がセットになった検査機器のことです。このウッド灯検査は、皮膚糸状菌症のスクリーニング検査で使用します。
皮膚糸状菌症は犬や猫で多く見られる真菌(カビ)感染症の一つですが、被毛にこのウッド灯を照射すると、皮膚糸状菌症に感染した被毛が蛍光に光り、一目で検出することができます。このウッド灯により発光した蛍光色は、よくアップルグリーン色と表されます。
この光った毛を鉗子で引き抜いて直接顕微鏡で観察することで、皮膚糸状菌症の診断ができます。
ぜひ皮膚科診察の時には検査風景もチェックしてみてくださいね。